写真業を経営されているH社長から、現像機の入れ替えに伴う融資のご相談がありました。
今使われている現像機は、度々故障するようになり、そろそろ寿命も近いとのこと。このタイミングより先になると現像機の金額も1.5倍くらいになるので、タイミングとしては今だけど、大きな設備投資になるので不安があるとのことでした。
お話をお聞きしていくと、お取引先のメインである幼稚園さんの児童は、少子高齢化の影響で年々少なくなっているそうです。コロナの影響もあり、遠足やお泊り保育などの事業も中止になるなど、ここ数年は例年とは大きく違う状況の中での設備投資ということでした。
まず、何処にどのくらいのお金を使っているのかを把握するため、3期比較表を作成することになりました。単年度では決算書を見ていたものの、3期をまとめて見られることで、流れが解ったとお喜び頂きました。
次に、流れが解ったところで、現像機を入れ替えたときに収支がどうなるのか、キャッシュフローがどうなるのかを試算するため、事業計画書を作成することになりました。ヒアリングをしていく中で、プラスアルファの効果があることが解りました。
現在、一部の現像とWEBでの決済を外注に出しているのですが、現像代や決済手数料が高いのが課題となっていました。今回導入する現像機とセットでWEB決済システムも導入する予定です。このシステム導入により現像を内製化出来、利益が多くなります。
全ての外注をすぐに内製化出来るわけではありませんので、毎年30%内製化出来た時の試算を行いました。
H社長からは、設備投資と外注の内製化がどの様に利益、キャッシュフローに影響するかが可視化出来、頭の整理が出来た。事業計画を社員と共有出来る。やるべきことが明確になった。と高評価を頂きました。
話は融資に戻りますが、H社長は銀行とのお取引は複数されていましたが、融資は一行のみとなっていました。また、銀行さんの勧める、信用保証協会の保証付き融資をされています。融資を受けている銀行には、毎年決算書を提出するなどの手間はかかりますが、借入れ条件の交渉には競争原理が必要です。財務内容は良好でしたので、今回の設備投資資金については複数の銀行にお声を掛けることをお勧めいたしました。
今回2行に融資を申し込んだところ、新規の銀行は信用保証協会の保証付きの融資を提案してきました。既に融資取引があるもう1行はプロパー融資(保証協会の保証無し)で金利も僅かですが、新規の銀行よりも低い金利での提案となりました。
金利もさることながら、保証料の削減効果が大きいとお喜び頂けました。